
一般財団法人日本青年館
月刊誌「社会教育」
近藤編集長 メッセージ
『社会教育』編集長の近藤真司です。9月号は9月13日から21日にかけて国立競技場で開催される東京2025世界陸上開催をとりあげます。ラグビーワールドカップ2019(2019年7月号)以来のスポーツ国際大会の企画です。 東京2025世界陸上開催のボランティアが3400名。このボランティアの研修を取材し、スポーツを支えるボランティア活動によって人と人がつながることの意味を考えていきます。 表紙の写真は期間限定で都庁内に開設された「ワールドアスレティックス・ミュージアム(MOWA)」オープニングのもの。走り高跳び(男子)の世界記録の位置(2メートル41センチ)に原寸大のパネルが展示されています。 「今月のことば」として、公益財団法人 東京2025世界陸上財団 広報・PR担当理事 野口みずきさんにお話をうかがいました。「陸上競技の最高峰、世界陸上の熱気と感動を、ぜひ現地で ボランティアスタッフの活躍にも期待」です。野口さんの名言「努力は裏切らない」についても触れています。 今月号の特別企画は取材中心で構成されています。世界陸上のボランティア研修を取材した「東京2025世界陸上、アスリートの祭典を支えるボランティアボランティアは、社会に必要な学びと体験、つながりの場」。経験豊富な方々からボランティアの経験が初めてという方々まで、年代も20代から70代までと多様なメンバーが参加していました。 ボランティ研修の中心的人材をサポートする日本財団ボランティアセンターを追加取材。「そこが知りたかった、日本のボランティア 世界陸上2025東京大会をサポートする日本財団ボランティアセンターに聞く」とボランティア情報の収集提供、研修の実施などその重要ポイントについてうかがいました。 さらに大会を支える技術提供をするセイコーグループ株式会社を訪問し「数多くの世界記録を計時・計測で世に出す世界陸上を支える、もう一方のサポーター」その活動を紹介。同社は子ども向けの陸上教室などを「時育」として実施。文部科学省「いーたいけんアワード(青少年の体験活動推進企業表彰)」(令和6年度)の奨励賞を受賞しています。 加えて第1回からの「世界陸上」の動向をよく知る海老塚 修さん(元慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授)が「42 年目の世界陸上」とエッセーを寄稿。世界陸上の歴史を時代の変遷とともにその意味を読み解きます。 特別企画以外では「社会教育士の活動紹介」に、蔦木伸一郎さん(たんば社会教育士コミュニティ 代表)が「地域の現場から制度へ、学びを耕す社会教育士 丹波からはじまる「社会教育士コミュニティ」の実践と可能性」を寄稿しています。 社会教育教養講座「キーワードで見る社会教育」では蛭田道春さん(大正大学名誉教授)が「ポール・ラングラン著『生涯教育入門』の刊行について」、同書の翻訳の経緯から、いくたびにもわたる改定作業を通じて、昭和40年代の生涯教育を我が国に伝えた功績について紹介しています。 まだまだ暑い日々が続きます。世界陸上を支えるボランティアの熱い姿を想像しながら、生涯にわたり人と人をつなぐスポーツの魅力について再発見してみませんか。
